エステサロンで使用されている脱毛レーザーは、厚生労働省から認可された医師のみに使用が許可された医療用レーザー脱毛機器ではありません。そのため、肌トラブルが起こりやすかったり、非常に低出力のため、脱毛効果がほとんど無い場合があります。
さらに、脱毛時にかゆみや軽度の火傷、色素沈着、皮膚の炎症などが起こった場合、医療機関での脱毛であれば医師によって医薬品を用いた処方および、迅速な治療が可能ですが、エステサロンではそれらの処置が行えません。
つまりは、エステサロンでの脱毛処理は、十分な効果と安全性が得られないということです。
医療レーザー脱毛 | エステ脱毛 | 自己処理 | |
---|---|---|---|
効果 | 半永久的 | 一時的に減毛 | 一時的に減毛 |
平均施術回数 | 3〜6回程度 (部位・毛質による) |
30〜40回以上 | 毎日・数日おき |
平均施術期間 | 6ヶ月〜12ヶ月程度 |
3〜4年程度 (もっとかかる場合も) |
ずっと |
肌への負担 |
少ない (医療レーザー) |
大きい (やけど、炎症など) |
大きい (肌荒れ、黒ずみなど) |
費用 |
結局は安い | 結局は高くなる | 安い |
その他 | 計画的な施術が可能 | 予約が取りづらい | 面倒・忘れてしまう |
医療レーザーだから、少ない回数・期間で脱毛できます。
エステティックサロンや脱毛サロン(以下サロン)とクリニックで行なわれている脱毛。その施術方法にはどんな違いがあるのでしょうか?
大きな違いは、クリニックではレーザーを使用した脱毛の施術が可能だということです。
使用するレーザーも医療用のレーザー脱毛機器で、黒い色のみに反応する特殊なレーザー光を照射し、毛包に熱を発生させます。その熱によって組織破壊が起こり、肌にダメージを与えることなく脱毛させる方法です。
このレーザー脱毛機器はもともと、シミやホクロ・アザの治療に使用されているものです。
サロンと比べると、強い出力でのレーザー照射が可能なため、個人差はありますがクリニックのほうが脱毛効果は高くなります。また大きな違いとして、クリニックでの脱毛は医療資格を持つ医師と技術者が行う医療行為だということです。高い出力でのレーザー照射は火傷を起こすリスクを伴います。しかし、専門知識を持った者が、個々に合った適切なレーザーのレベル設定をすることで、そのリスクを回避することができます。
では、エステではどんな脱毛が行なわれているのでしょうか。参考までにサロンで主に行なわれている脱毛をご紹介します。
レーザー脱毛機が登場する以前から使用されている方法ですが、現在は禁止されています。毛穴に直接極細針を差し込み、そこから電気や高周波を流し毛根を破壊する方法です。しかし強い痛みを伴い、1本ずつ処理をするため時間もかかります。
最近非常に増えているもので、レーザー脱毛と同じくメラニン色素に反応する波長を照射し、脱毛させます。
しかし、レーザーとは違い単一波長ではなく、様々な波長を含む光にフィルターをかけ、黒色に反応する光だけを照射しています。その光の種類も様々で、「IPL(Intense Pulsed Light)」「フラッシュランプ」「プラズマライト」などがあります。
この中でもIPLなどは医療機関でも使用されていますが、厚生労働省の通達でエステでの出力は抑えなければいけないことになっています。これにより、痛みやトラブルは少ないですが、脱毛効果も弱くなっています。
脱毛専用ワックスを希望部位に塗り、ワックスと毛が接着する性質を利用し、一気に引きはがす方法です。
即効性があり施術時間も短いですが、痛みを伴うのと同時に、ただ毛を引き抜いているだけなので、脱毛効果は 一時的なものです。
このように、サロンで行なわれている脱毛はトラブルを極力回避したものとなっているため、効果があまり得られないものも多く存在します。インターネットなどを利用し、脱毛について詳しい知識を持つ方が増えている昨今、その安全性と脱毛効果の高さから、医療機関での脱毛を希望する方が増えています。